永住申請で身元保証人を立てられないときはどうしたらいいか

永住申請をする際、申請者には身元保証人が必要で、提出資料に保証人の一筆が求められる書類があります。そこで今回は身元保証人の意義と役割、保証人にはどのような人を頼めばいいか、さらに、保証人が立てられないときはどうしたらいいのか、行政書士が解説します。

永住申請における身元保証人の意義~道義的な責任

永住申請における身元保証人には法的な責任はなく、道義的な責任を追うに過ぎません。法的な責任とは、本人が債務の履行を怠った場合に保証人に責任が及ぶことをいいます。例えば、借金や賃貸借契約の保証人になると、本人が履行を怠れば、保証人に責任が及びます。

しかし、永住申請の保証人は申請者が日本で安定した生活を送れるようサポートすることを約束するもので、法的な強制力はなく、あくまで道義的なものです。

具体的には「私は上記の者の永住許可申請に当たり、本人が本邦に在留中、本邦の法令を遵守し、公的義務を適正に履行するために、必要な支援を行うことを保証いたします」という文言が書かれた書面に身元保証人が直筆でサインをし、身分証明書とともに提出します。

これは申請人の滞在費、申請人の帰国費、法令の遵守の3つを保証するものですが、申請者が滞在費や帰国費用を支弁できなくなったからと言って、身元保証人が負担しなければならないというものではないのです。

身元保証人は誰に頼むべきか

基本的には申請者との関係の深い日本人、日本に滞在している永住者が望ましいです。日本人の家族、勤務先の雇用主、同僚、知人などです。もっとも、道義的な責任しかないとはいえ、永住申請の身元保証人になるためには18歳以上で、安定した収入があることが求められます。従って、外国籍の知人や収入が不安定な人は保証人として相応しいとはいえません。

また、賃貸借契約における家賃保証のように、お金を払って保証会社へ依頼をすることは避けたほうが良いです。なぜなら、永住申請をする以上、日本人の正式な知り合いが一人でもいることを審査官に印象付ける必要があるからです。保証会社が複数人の永住申請者の保証人になっていることが判明したような場合は、審査官に疑義を持たれます。

入管へ提出する身元保証書には申請人と身元保証人の関係を記入する欄もあるので、申請者の日本における生活と最も密接な人を保証人に選ぶようにしましょう。

弊所では身元保証は一切行いません

永住申請を検討されている外国籍の方の相談を受ける中で、お金を払うから弊所に身元引受人になってほしいと打診をされる方がいます。何とかしてあげたい気持ちはあるのですが、弊所では永住申請の身元保証人引き受けサービスは一切行っておりません。なぜなら、職務の公正性と品位を規律している行政書士法及び行政書士職務基本規則に抵触するおそれがあるからです。もし、相談者の方で保証人をどうしても見つけれれない時は保証人を見つけられるまで申請を待つか、理由書で立てられない理由を弁明していく方法を提案いたします。

保証人を立てられないときはどうしたらいいか

まずは身元保証を引き受けてくれそうな人を見つけて、保証人の責任の範囲について正確に説明をしましょう。冒頭に述べたように、法的な責任はなく、サポーター的な道義的な意味を持つのが永住申請の身元保証人です。雇用主や日本人の同僚、知人にそのことを説明し、身元保証を引き受けてもらえるようお願いをしてみてください。

それでも不可能だった、頼める人がいないという場合は、別途「理由書」で補強することで申請を考えます。理由書ではまず保証人を立てられない理由を説明します。そして、安定した収入があり、公的義務をちゃんと履行しているので保証人がいなくても大丈夫であることなど、審査官を納得させられるようなしっかりとした理由書を書くことが重要です。ただし、ただでさえハードルの高い永住申請ですが、保証人を立てられない場合は審査のハードルはさらに高くなります。そのため、理由書でのリカバリーは保証人を立てられない最後の手段として考えたほうが良いと思います。

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