就労系在留資格(ビザ)申請における企業カテゴリーについて

4つのカテゴリー
外国人を採用しようとしたとき、ご自身の企業がどのカテゴリ―に属しているのかを知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか。就労ビザの申請において、外国人を雇用する企業・団体の規模によってカテゴリー分けされています。カテゴリーによって申請に必要な提出書類、審査期間、付与される在留期間が異なっています。就労系の在留資格である技術・人文知識・国際業務、企業内転勤、経営・管理、高度専門職、技能、研究の6つについては、企業の規模や安定性によってカテゴリーが4区分されています。
カテゴリーの分類基準
カテゴリーはカテゴリー1からカテゴリー4までの4つに分類されます。カテゴリーが小さいほど企業規模が大きく、信用度が高いので、入管当局の審査期間は短く、長い在留期間が付与される傾向にあります。なぜなら、入管当局は就労ビザの審査に当たっては、外国人のみならず、受け入れ機関の安定性、継続性、適正性を審査しているからです。
・カテゴリー1は日本の証券取引所に上場している企業、地方公共団体、公益法人などが該当します。上場企業や公的機関など、社会的信用性と安定性の高い企業・団体が該当します。
・カテゴリー2は前年分の給与所得の源泉徴収税額の合計が1000万円以上ある団体・個人です。
・カテゴリー3は前年分の職員の給与所得の源泉徴収票の法定調書合計表が提出された団体・個人です。
・カテゴリー4は上記1~3のいずれにも該当しない団体・個人です。開業したばかりの企業はこちらに該当します。
カテゴリー1にあっては提出書類は少なく、在留期間の最長である「5年」が付与されるようです。一方、カテゴリー4においては提出書類が最も多く在留期間は「1年」が付与される傾向にあります。
| カテゴリー | 該当する企業・団体 | 主な必要書類 | 審査期間の目安 | 在留期間の傾向 |
|---|---|---|---|---|
| カテゴリー1 | 上場企業・公的機関 | 上場を証明する資料等 | 短い | 長い |
| カテゴリー2 | 源泉徴収税額1000万以上 | 法定調書合計表など | ↑ | ↑ |
| カテゴリー3 | 法定調書合計表を提出済 | 合計表、決算書など | ↓ | ↓ |
| カテゴリー4 | 新設法人・小規模事業者 | 決算書、事業計画書など多数 | 長い | 短い |
給与所得の源泉徴収票の法定調書合計表とは
法定調書合計表とは、源泉徴収票や支払調書などの法定調書とともに、支払いが確定した年の翌年1月31日までに税務署に提出する書類です。法定調書合計表には支払人数、支払総額、源泉徴収税額が載っています。このうち、入管がカテゴリー分けでチェックするのは源泉徴収税額です。これが1000万円を超えているか超えていないかで、カテゴリー2と3が分けられます。
在留資格「技術・人文知識・国際業務」申請時に必要な提出書類について
ここでは就労ビザの代表格である「技術・人文知識・国際業務」の在留資格認定証明書交付申請に必要な提出書類をカテゴリー別にみていきます。
全カテゴリー共通
1.在留資格認定証明書交付申請書
2.写真(4cm×3cm)
3.返信用封筒
4.専門学校を卒業し、専門士又は高度専門士の称号を付与された者については、専門士又は高度専門士の称号を付与されたことを証明する文書
5.派遣契約に基づいて就労する場合は、申請人の派遣先での活動内容を明らかにする資料(労働条件通知書など)
カテゴリー1
次のいずれかの文書が必要になります。
・四季報の写しまたは日本の証券取引所に上場していることを証明する文書
・主務官庁から設立の認可を受けたことを証明する文書
・高度専門職省令1条1項の各号の表の特別加算の項の中欄イ又はロの対象企業(イノベーション創出企業)であることを証明する文書(例えば,補助金交付決定通知書の写し)
・そのほか「一定の条件をみたす企業等」であることを証明する文書
カテゴリー2
次のいずれかの文書が必要になります。
・前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表(受付印のあるものの写し ※国税庁では令和7年1月1日より収受印を廃止したので注意)
・在留申請オンラインシステムに係る利用申出の承認を受け付けていることを証明する文書(利用申出に係る承認のお知らせメール等)
カテゴリー3
6.前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表(受付印のあるものの写し ※国税庁では令和7年1月1日より収受印を廃止したので注意)
7.申請人の活動の内容等を明らかにする次のいずれかの資料
(1)労働基準法に基づき労働者に交付される労働条件を明示する文書
(2)役員報酬を定める定款の写しまたは株主総会議事録の写し
(3)会社以外の団体の役員に就任する場合は地位(担当業務)、期間、支払われる報酬額を明らかにする所属団体の文書
8.申請人の学歴・職歴その他の経歴を証明する文書
(1)申請に係る技術又は知識を要する職務に従事した機関及び内容並びに期間を明示した履歴書
(2)学歴又は職歴を証明する文書(卒業証明書、在職証明書など)
9.登記事項証明書
10.事業内容を明らかにする次のいずれかの資料
(1)勤務先等の沿革、役員、組織、事業内容等が詳細に記載された案内書
(2)その他の勤務先等の作成した上記(1)に準ずる文書
11.直近の年度の決算文書の写し
カテゴリー4
6.申請人の活動の内容等を明らかにする次のいずれかの資料
(1)労働基準法に基づき労働者に交付される労働条件を明示する文書
(2)役員報酬を定める定款の写しまたは株主総会議事録の写し
(3)会社以外の団体の役員に就任する場合は地位(担当業務)、期間、支払われる報酬額を明らかにする所属団体の文書
7.申請人の学歴・職歴その他の経歴を証明する文書
(1)申請に係る技術又は知識を要する職務に従事した機関及び内容並びに期間を明示した履歴書
(2)学歴又は職歴を証明する文書(卒業証明書、在職証明書など)
8.登記事項証明書
9.事業内容を明らかにする次のいずれかの資料
(1)勤務先等の沿革、役員、組織、事業内容等が詳細に記載された案内書
(2)その他の勤務先等の作成した上記(1)に準ずる文書
10.直近の年度の決算文書の写し、新規事業の場合は事業計画書
11.前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表を提出できない理由を明らかにする次のいずれかの資料
(1)源泉徴収の免除を受ける機関の場合→外国法人の源泉徴収に対する免除証明書その他源泉徴収を要しないことを明らかにする資料
(2)上記(1)以外の機関の場合→給与支払事務所等の開設届出書の写し、直近3か月分の給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書、納期の特例を受けている場合はその承認を受けていることを明らかにする資料
まとめ
上記見てきたように、カテゴリー1では必要となる書類が少ない一方、カテゴリー4では膨大な資料が必要とされます。技人国以外の就労系ビザでも同様です。カテゴリーが低いほど、入管当局からは安定性と継続性、適正性があると判断されます。受け入れる企業が税金を納める能力のある企業なのかどうかがカテゴリー分けの大きなポイントのようです。もっとも、カテゴリー4の企業であっても書類をきちんと揃えて立証をしていけば、大丈夫です。ただし、申請人である外国人に不備はなくても、受け入れる企業側に不備があれば申請は不許可になります。
行政書士もりた国際法務事務所では外国人を受入れたい企業・団体様からのご相談を受け付けています。初回相談(60分)は無料。お気軽にお問合せください。
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