統計から読み解く ― 広島県における在留外国人の現状と課題

広島県の在留外国人の傾向

日本全体で増え続ける在留外国人

出入国在留管理庁の統計によると、2025年6月末時点で日本に3か月以上滞在する在留外国人は3,588,956人となり、前年比約5%増で過去最高を更新しました。国籍別では、中国・ベトナム・韓国が上位3か国ですが、近年はベトナム人の伸びが顕著です。

広島県に多い国籍と在留資格の傾向

広島県に在留する中長期外国人は64,419人

  • ベトナム人:15,308人
  • 中国人:12,141人
  • フィリピン人:約10,194人

全国平均と比べると、ベトナム人とフィリピン人が多いのが特徴です。これは、広島県の産業構造において製造業(自動車・造船・食品加工など)といった第2次産業の比率が高いことが影響していると考えられます。

在留資格別では:

  • 技能実習:15,480人(約24%)
  • 特定技能:8,691人(約13%)
  • 技術・人文知識・国際業務:3,394人(約5%)

全国平均と比べると、ホワイトカラー系の在留資格が少なく、技能実習・特定技能が中心となっています。

参考として東京では:

  • 技術・人文知識・国際業務:113,928人(約16%)
  • 技能実習:15,832人(約2%)
  • 特定技能:14,933人(約2%)

大都市ではITをはじめとしたサービス産業やオフィスワークに従事する外国人が多いのに対し、広島は製造業を支える外国人労働者が圧倒的に多いことが分かります。

在留資格広島全国東京
技能実習15,480 (24%)425,714 (12%)15,832 (2%)
特定技能8,691 (13%)251,747 (7%)14,933 (2%)
技術・人文知識・国際業務3,394 (5%)394,295 (11%)113,928 (16%)

※公表されている在留資格は、永住者、技能実習、技術・人文知識・国際業務、留学、家族滞在、特定技能、定住者、日本人の配偶者等、特定活動、その他である。括弧内の数字は各在留資格のこれらの総数に占める割合を表している。

東広島市に留学生・外国人労働者が多い理由

広島市(人口119万人)には約20,000人の在留外国人が暮らしており、人口比は1.7%。福山市(人口46万人)は約9,100人で2%。

注目すべきは東広島市です。

  • 人口:約20万人
  • 在留外国人:約9,500人(人口比約5%)

比率は広島市や福山市よりも高く、広島県内で際立っています。その背景には:

  • 広島大学やJICAなどの国際的研究機関がある → 留学生・外国人教職員が多い
  • 市内の産業団地に多くの工場が立地 → 技能実習生の受け入れが盛ん

といった要因があります。

広島県が抱える課題と今後の展望

広島県の外国人労働者は、技能実習や特定技能に偏重している一方で、技術・人文知識・国際業務といったホワイトカラー系の人材は全国平均より少ないのが課題です。

また、日本人若者が県外へ流出するように、外国人留学生も卒業後は東京・大阪・福岡など第三次産業が集積する都市部へ流出する傾向が見られます。

今後のポイントは:

  • ITなどのサービス産業や高度人材を呼び込める産業構造への転換
  • 外国人留学生の地元就職支援の強化
  • 高度専門職など優秀な外国人を誘致・定着できる受け皿づくり

が挙げられます。

行政書士としての視点

現場に立つ行政書士として感じるのは、単なる受け入れだけでは不十分だということです。

  • 在留資格変更・更新の法的サポート
  • 外国人労働者と企業をつなぐ調整役
  • 生活相談や就職支援との連携

こうした**「生活支援・就職支援・法的サポート」を一体的に整える仕組み**があってこそ、外国人本人にとっても、受け入れる企業にとっても安心できる環境が実現できると考えます。

行政書士もりた国際法務事務所では在留資格やビザの取得など、外国人受け入れに関する相談を受け付けております。初回相談は無料。お気軽にお問合せください。

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